浦和レッズ観戦記(02年2nd)

indexに戻る


02.11.30 横浜Fマリノス戦 駒場スタジアム

浦和 0-1 横浜
得点者(浦和);なし

ナビスコカップ決勝を挟んで6連敗(しかも5試合連続0-1)で迎えたJ1最終戦..ホーム駒場に横浜Fマリノスを迎える.その前に発表された井原・福田の戦力外通告,ベテラン二人のレッズでのJ1最終戦となった.

高円宮様追悼の意を表して,馴染みの”First Impressions”無しでの選手入場.2階席からのデカ旗のハートの中心には「9」の文字が.西側自由席にはサポーター達が用意した「9」のカードが掲げられる.そして今日この日のために用意された「9」のゲート旗.試合開始のコールは「GET GOAL FUKUDA」.レッズのサポーターにとってこの試合の意味は大きい.

ホーム最終戦は今まで10年の歴史の中で負けたことがない.99年のあの試合だって勝ったんだ.そのジンクスにすがろうという訳ではないが,負ける気はなかった.今までの流れを断ち切って天皇杯を戦おうという気持ちしかなかった.

しかし,その期待すら見事に裏切られた・・・

今年の3月3日,冬の寒い中始まったJ1(開幕戦も相手は横浜だった).1stステージこそ”いつもの”レッズだった.しかし,2ndステージ途中までは首位,ナビスコカップ決勝進出と夢のような時期を過ごしたこともあった.結局はいつもよりちょっといい成績でリーグ終了を迎えた.しかも最悪の終わり方で・・・

もうJリーグのピッチには”浦和レッズ”の福田正博は戻ってこない・・・

大将福田の選手紹介ではいつにも増して大きな声援が・・・

最終戦恒例の場内一周

02.11.09 ジェフ市原戦 国立競技場

浦和 0-1 市原
得点者(浦和);なし

11月9日,ナビスコカップ決勝から5日.再度国立の地でジェフ市原と対戦する.あの日と比べると浦和ゴール裏を除き,お寒いスタンドの埋まり具合である.ついでに気温もたまらず寒かった.

「気持ちを切り替えて来週こそこの国立で勝とう!」と願いを込めた僕の気持ちは見事に裏切られた.引き気味に守りを固められ,完全に抑えられたスリートップ,フォローができない中盤,点の入る気配すら感じられないセットプレー.

結局前半早々に決められた1点を守りきられナビスコ決勝を含めて4連敗となった.試合後に聞いた久しぶりに大ブーイング.

「今までの結果はまぐれだったのか?」
「ちょっと浮れ過ぎてただけなのか?」
違う.うまく表現できないが,昔のチームとは明らかに違ってるはずだ.今の結果を素直に受け止めて修正点を見出すことができれば,これからJでも最強のチームになれる.

まだ2ndステージの優勝が消滅したわけではない.今日のブーイングは明日へのブーイングなのである.(といつも思ってるんだけどね・・・)

02.10.19 名古屋グランパス戦 埼玉スタジアム

浦和(V) 2-1 名古屋
得点者(浦和);福田,エメルソン

エメ・トゥット・永井のスリートップで神戸,京都を撃破して前節とうとう念願の首位に立った.16チーム中唯一無敗で迎えた第9節.ウェズレイ・ヴァスティッチの強力ツートップを擁する名古屋を埼玉で迎え撃つ.

開場前の並びから前向きな会話が目立つ.「We are Reds!」からサポートが始まりキックオフ.序盤こそ押し気味に試合を進めるが,下がり気味の相手の守備の前に決定的なチャンスが作れず苦戦を強いられる.ただし中盤でのボールの支配ができるようなり,着々とチームが成長している事を感じる.

後半20分,ウェズレイに先制のゴールを許す.今日の内容を考えると正直負けたかな・・・と思った.しかし後半39分,達也からのクロスをトゥットが飛び込み,こぼれた球を誰かが押し込んだ.福田だった.大将のゲットゴール!しびれた.そして延長前半1分,トゥットからのパスにエメが走りこみ,シュート.こちら側からは何が起こったのか分からなかったが,揺れたネットとバックスタンドからの歓声でVゴールが決まった事を知る.

試合後の福田のインタビュー,「負けないよ」 大将のこの言葉に好調なチーム状態,勢いを実感する.その後「We are Diamonds」を歌ってる途中で僕の目からうっすらと熱いものがにじみ出てきた.いかんいかん,涙は11月4日そして2ndの優勝の時まで取っておかなければ・・・

02.09.28 清水エスパルス戦 埼玉スタジアム

浦和 (V)2-1 清水
得点者(浦和);石井,トゥット

札幌での快勝から一週間,ホーム埼玉での清水エスパルス戦.韓国代表のアン・ジョン・ファンのJリーグデビュー戦ということもあり,試合前からその話題だけは取り上げられていた.「欧州って清水か?負けへんで」の横断幕は個人的には好きだった.

元日本協会会長の藤田静夫氏への追悼もあり,選手入場前のコール・First Impressionもなく選手入場,そして一分間の黙祷.黙祷が終わった後に始まった「大脱走」は,スタジアムの雰囲気を一瞬で戦闘モードに突入させた.

前半は互いにミスが目立ち(前節と同じ),どちらかというと退屈な試合内容であった.ただし,エスパルスが低迷してる原因はこの試合を見て明らかになったのは確かである.そして後半開始早々,注目(?)のアン・ジョン・ファンが浦和の大ブーイングを浴びながら登場した.彼の登場は,退屈だった試合に刺激を与えた.明らかに相手の勢いが増してきた.そして後半28分,先制点を許すことになる.

しかし,今年のレッズは違う.今までならこのままズルズルと(最悪は追加点も許し)試合終了を迎えるが,今季はここから逆転も出来るのだ.とは言っても不安な気持ちを抱えながら迎えた後半終了間際,久々登場の石井俊哉の(珍しい?)ゴールで延長に突入.延長開始までの間,スタジアムは「好きにならずにいられない」で包まれる.着実に成長の感じられるチーム状態に目が潤む・・・そしてトゥットのVゴールで勝利!

1stと2ndの間僅か2週間.何が変わったのか分からないが,着々とチームは成長を遂げている.まずは降格圏内からの脱出,そしてJリーグ制覇の夢を抱きつづけ,これからも一歩一歩でいいから更なる成長を期待できる状態にある事を実感する.

ちなみに,デジカメが壊れてしまって今回のスタジアム撮影は断念・・・

02.09.21 コンサドーレ札幌戦 札幌ドーム

浦和 2-1 札幌
得点者(浦和);エメルソン,鈴木

選手紹介

試合が見やすく,いいスタジアムだった

9月21日,札幌ドーム参戦.2ndステージ初参戦である.ジュビロに対し90分勝ちを含む開幕3勝1分けと好調をキープして札幌に乗り込む.しかも相手は降格へ最も近いラインのコンサドーレ,ここで負けるわけにはいかない.

前日函館に入り,観光しながら札幌入りした.札幌ドームに着いたのが開場のちょっと前,地元ほどとはいかないが熱心な浦和サポーターの長蛇の列がそこにもあった.ボディーチェックを含め厳重な検査を受けてゴール裏へ向かう.思っていた以上に見やすく,素晴らしいスタジアムであった.最初から野球もサッカーも出来るようにと作られたものだから当然といえば当然だが・・・しかし,いいスタジアムである.ただし最近調子を落とし,勝ち星がない状態もあり,ガラガラのメイン,バックスタンドには若干の期待外れ感はあった.

試合開始直前にはアウェイ側スタンドはほぼ満席になり,札幌にも負けない声量でサポート開始.序盤はお互いに簡単なミスを連発で決定的チャンスをなかなか作れず.ただ外の平川,山田を使ってサイドから崩そうという意識が現れているのと,あまりにもお粗末な札幌の試合内容に負ける気は全くしなかった.そして前半終了間際,左サイド平川を基点としたエメのゴールにアウェイゴール裏は歓喜の渦に包まれる.後半も開始早々の鈴木啓太のゴールを始め,一方的に試合を支配する.
楽勝ムードが漂い始めた後半30分近く,一瞬のスキをつかれて一点を失う.そこから流れが完全に変わり,防戦一方となる.今までのレッズならここで決められて延長Vゴールという悲しい結末を迎えるところだが,今年は違う.守備の安定が光り,なんとか2−1で試合終了..ホッ

ちょっと無理をしてまで札幌に来てよかった.この試合に勝って暫定首位となったが,夜の試合で磐田が勝ち,今節終了時点で2位になったことを知る.磐田に勝ってから2試合負けないところも今期の浦和は違う.このまま常勝集団となって,2ndステージ台風の目となることを祈りながら東京までの帰路についた.